二枚貝の飼育に関して調べていて思いついたのが、ビオトープです。
二枚貝は水槽での飼育は難しいけど池なら比較的長生きするという情報からビオトープなら飼育できるのではということでいろいろ調べてみました。
ビオトープってどんなものかよく知らなくて池みたいなものと思っていましたが、調べてみるといろいろ種類があって自宅でも作れるようなものもあるようです。
メダカが飼育できるビオトープ
目次
ビオトープとは何か?
まず、ビオトープとは何かについて説明していきます。
ビオトープはドイツ語でいう「biotope」といい生き物がいる空間を表します。
日本語に直訳すると「生物空間」になります。
これだけでは何のことかわからないですね。
生物というと範囲が広すぎますが、水辺の生物になります。
もう少し具体的にいうと池があって水草が生えておりそこにメダカや水草・昆虫などがいるという状態です。
近年、生態系の維持などからいろいろなビオトープの維持が注目されています。
このように説明をするとどうしても大きな池をイメージしますが、ビオトープには大小いろんな種類があり池のような大きなものだけではありません。
ビオトープ管理士という資格まである
ビオトープというとあまり聞きなれない言葉ですが、実は「ビオトープ管理士」という資格まであります。
ビオトープ管理士というのは、自然の再生・保全行う技術者です。
ビオトープ技術者の仕事は近年ますます重要になっていっています。
環境省や国土交通省でも入札の条件や技術者の評価の対象として扱われています。
自宅で作るビオトープ
自宅でビオトープを作るとなると「うちにはそんな広い庭はないし作れない」という声がでそうですが、前にも書いたように自宅に池を作る必要はなく小さいものでもビオトープと呼びます。
ですので「池が作れない」ので無理と考える必要はなく自宅にビオトープをどこに作るか考えればいいです。
小さな睡蓮鉢を置く場所があればビオトープは作ることができます。
ビオトープを作るための材料
容器
自宅でビオトープを作ろうと思う場合、容器となるものを準備します。
自宅に大きな庭がある人は少ないと思うのでここでは庭に穴を掘ってビオトープにするということは考えないことにします。
選択肢としてはいろいろあります。
最有力は睡蓮鉢です。
プラスチック製ものもありますが、おすすめは陶器のものです。
タライ・トロ舟・発砲スチロール・バケツなど水を入れられるものならどれでも容器として使えます。
選び方としては耐性や水漏れのしやすさをチェックしないといけません。
一度作ってしまえば簡単に新しいものに変えるわけにはいかないので。
100均のバケツを勧めているサイトもありますが、あまりおすすめはしません。
最初に金額を抑えたばかりに劣化して水漏れするのが嫌なので。
プラスチック製品の特長は軽い・安いという部分です。
また、夏場では比較的水温が上がり易いものです。
陶器と違って軽いので少しぐらい大きくても移動できるかもしれません。
夏場はどうしても水温が上がり易く直射日光が当たる場所に置くのであればプラスチック製品を購入して夏の温度が上がる時は移動するというのも1つです。
容器の深さがなく小さいものは水温が上がり易いので容器を季節によって移動するか否かというのも最初に考えましょう。
すだれなどで直射日光を遮るよりは直射日光に当たらないところに置く方が確実です。
・まずは置き場所を考える。
・ある程度の広いスペースが確保できるのであればできれば丈夫な陶器のものを使用。
・小さいスペースしか確保できなく直射日光が当たる場合は移動しやすいプラスチック製で丈夫なものを買う。
置くスペースが確保できても陶器を使用すると高くなるので丈夫なプラ製品を使うのもありです。
底床材
ビオトープの底床材に使用するものにはいくつかの種類があります。
赤玉土、荒木田土、大磯砂、砂利、化粧砂、ソイルなどの底床材です。
睡蓮鉢でビオトープを作る際におすすめなのは赤玉土です。
室外のビオトープでは定番のものです。
安価で種類も多く濾過バクテリアがすみつきやすいからです。
水中植物
ビオトープに入れる水草はどんなものでもいいのですが、寒さに強い水草がおすすめです。
日本には四季があるので熱帯系の水草は冬場に枯れてしまうことがあります。
アナカリス・マツモ・カボンバといった水草が定番のものです。
水中生物にメダカではなくタナゴのカネヒラを入れる場合は水草を食べてしまうので気をつけて下さい。
生き物
これがメインです。
やはり最も多いのはメダカです。メダカにもいろんな種類があるのでいろいろ調べてみても面白いでしょう。
続いてエビです。これは川でガサガサをすればいくらでも採取できます。
後は貝・・・でしょう。二枚貝を入れるとうまく生き延びるのでしょうか?
注意しないといけないのは、入れる生き物の種類によってはボウフラが湧く可能性があるということです。
ミナミヌマエビやスジエビなどエビのみまたはエビと貝だけを飼育する場合はボウフラが湧いても食べないので蚊が大量に発生する可能性があります。
ボウフラの発生を防ぐにはメダカや金魚などの魚を入れてあげることで対策が可能です。
(メダカと金魚の混泳は大きさに注意です)
ビオトープの暑さ対策
ビオトープを作って楽しむ場合、どうしても注意をしないといけないことがあります。
それは水温です。
どうしても室外に置くので夏の気温が上がる時は、水温が上昇してしまいます。
ここは水槽とは違う点です。
水槽だと室内にあって直射日光が当たるわけではなく場合によってはクーラーの効いた部屋にあります。
それでも水温を下げるためのクーラーを回したりします。
水温が上がるとどうなるかというと生き物の種類によっては死んでしまいます。
どれだけの水温に耐えられるかは生き物によって異なります。
二枚貝やエビは30℃を継続的に超えると厳しいでしょう。
京都だと夏の暑い日であれば気温が40℃近くまでまで上昇します。
ただし、外気温が40℃近くになったからといって水温がすぐに40℃になるわけではありません。
水温の変動はビオトープを作っている水の量によります。
水の量が多いと水温の変動は少ないです。
深い鉢だと底の方は比較的水温は上がりにくいです。
これは逆の冬の場合も同じです、小さい鉢でビオトープを作っている場合は水温は下がり易いことになります。
最初にビオトープを作る時から考えないといけません。
ビオトープの暑さ対策としては
・水温が上がりにくい底が深いものを購入する
・直射日光が当たらないようにする。すだれなどで遮る。
・小さいものであれば夏場だけでも室内に入れる。
・水草をたくさん入れる
ビオトープのメンテナンス
ビオトープは一旦立ち上げてしまうとメンテナンスフリーのようなイメージがありますが、実はメンテフリーというわけではありません。
まずは水です。少しずつですが蒸発をして減っていくので適度に加えないといけません。
最初に水質が安定するまでは水替えは必要です。
時期によっては水草が増えすぎてしまうので除去しないと水中生物の棲家がなくなります。
飼育する水中生物が多すぎない限り餌やりはそれほど必要はありません。
メダカを飼育していると産卵することがありますが、親に食べられないようにするには別の容器に移し替えてあげるほうがいいのです。
そのまま同じ容器で飼育するという人もいます。
ビオトープで何を飼育してみたい?
ではビオトープで何を飼育してみたいかを考えてみます。
ビオトープで飼育する生き物としてメダカもいいのですが、やっぱりタナゴなのでしょう。
二枚貝も一緒に入れればどうなるか?・・・・・
やってみないとわからないですが、産卵すればいいです。
二枚貝が長生きするかはわかりませんが。
欲張った考えをするとメダカも飼育したいのですが、過去に水槽に入れて食べられた実績があるので慎重にしたいところです。
メダカとタイバラなら大丈夫でメダカとカネヒラやヤリはアウトというところでしょうか?
ボテは身体は小さいけどちょっと心配です。
タナゴは水槽でと割り切ってビオトープでは水槽では飼育できないメダカやエビというのも面白いです。